『ゲームの世界に囚われた少女』感想
コミケ95(2018冬)で発売された矢印キーさんのエロマンガ『ゲームの世界に囚われた少女』を読んだ感想です。
この作品は、童話をモチーフにしたキャラクターが、アバターを通して快感に染まっていくという興味深いストーリーです。少女の有栖川音夢(ありすがわねむ)がアリスとしてゲームの中に閉じ込められてしまい、絶頂するたびに現実の少女も快感に打ち震えるという展開は、非常にユニークで面白かったです。童話の世界がエロティックに描かれ、感情的な快楽がリンクしていく様子が興奮を誘います。
特に好きだったエロシーンは、帽子屋との対決シーンです。明らかに異質な力を持つ帽子屋に追い詰められ、アリスは身体を蝕まれながらも痛みと快楽に晒される様子が描かれています。その過程でのアリスの心の変化や悦びを表現するために使われた描写が、非常にリアルで興奮させられました。また、エロシーンだけでなく、本編では見ることのできない悲惨な末路を描いたif展開も収録されており、ワクワクしながら読むことができました。
全体的に、カラー2ページとモノクロ36ページで構成されています。キャラクターや背景の描写が綺麗で、エロシーンがより一層リアルに感じられました。形式はPDFとJPEGで提供されており、自分の読みやすい形式で楽しむことができます。
『ゲームの世界に囚われた少女』は、ファンタジー要素や辱め、中出し、監禁、拷問などの要素がありますが、それらが絡み合って展開されるストーリーが非常に魅力的でした。金髪の女性視点で描かれ、男性向けの作品となっています。成人向け作品ではありますが、ストーリーに深みがあるため、単なるエロマンガとは一線を画す作品だと感じました。
最後に、この作品のBADEND至高主義に対しても触れさせていただきます。エロマンガにおいては、ハッピーエンドだけでなく、主人公が心折れしまい、帽子屋の奴隷となる展開も収録されています。これにより、エロティックな展開に興じるばかりでなく、若干の刺激やスリルも味わうことができます。BADEND至高主義の方にも満足いただける作品だと思います。
『ゲームの世界に囚われた少女』は、童話をモチーフにした興奮と快楽が交差する作品でした。ユニークなストーリー展開やリアルな描写、魅力的なキャラクターが魂を揺さぶります。コミケ95(2018冬)での作品ということもあり、購入して読んだことに満足しています。